数年ぶりに歯科医院の門を叩いたのは、鏡を見たときに下の前歯の裏側にこびりついた茶褐色の汚れが気になったからでした。自分では一生懸命に磨いているつもりでしたが、一度固まってしまった歯石は、市販の歯ブラシではびくともしません。高額なホワイトニングや自由診療のクリーニングには手が出ないと思い込んでいた私に、歯科衛生士さんは「歯茎の腫れもありますし、歯周病の治療として保険の範囲内で綺麗にできますよ」と優しく教えてくれました。その言葉通り、まず行われたのは歯周ポケットの深さを測る検査と全体的なレントゲン撮影でした。そこで自分の歯茎が少し炎症を起こしていることを知り、クリーニングが単なる掃除ではなく、立派な治療であることを実感しました。実際の処置では、超音波スケーラーという器具を使って、自分では決して取れなかった頑固な歯石を一つひとつ丁寧に弾き飛ばしてくれました。最後に専用のブラシで磨いてもらうと、舌で触れたときの感覚が別人の歯のようにツルツルになり、気になっていた着色汚れも驚くほど目立たなくなりました。会計の際、窓口で請求された金額は初診料を含めて3800円ほどでした。1回飲みに行くのを我慢すればお釣りが来るような料金で、ここまで口の中がスッキリし、病気の予防もできるのであれば、もっと早く来ればよかったと心から思いました。2回目以降の通院では、残った細かい部分の歯石取りを行い、その時の支払いは1800円程度でした。保険診療にはルールがあるため、何度か通う必要はありますが、その都度、正しいブラッシング方法を指導してもらえるので、家でのケアの質も向上しました。家計を預かる身としては、この数千円の投資で将来の抜歯や高額な治療費を回避できるのは、非常にコストパフォーマンスが良いと感じます。美容室へ行くのと同じような感覚で、季節ごとに通う習慣をつければ、常に清潔な口元を保つことができます。保険適用という制度を上手に活用することで、無理なく健康を手に入れられる日本の医療体制には本当に感謝しかありません。もし、料金が不安で歯科医院から遠のいている人がいるなら、勇気を出して受診してみることをお勧めします。想像以上に安く、そして快適な結果が待っているはずです。お口の中が綺麗になると、自然と笑顔にも自信が持てるようになり、精神的な健康にも良い影響を与えてくれるのです。
久しぶりの歯医者で驚いた保険適用のクリーニング効果と家計への優しさ