元気いっぱいの子供が、ふとした瞬間に「お口の中が痛い」と訴えてくる。見てみると、頬の内側や唇に、白い口内炎ができている。おそらく、食事中や遊んでいる時に、うっかり噛んでしまったのでしょう。子供の痛がる姿を見るのは、親としてとても心配になりますよね。ここでは、子供が口の中を噛んで白い傷ができてしまった時に、親が知っておくべき対処法と、病院に行くべきかの判断基準について解説します。まず、子供は大人に比べて、口の中を噛みやすい傾向があります。その理由として、まだ顎の大きさや歯の生え変わりが安定しておらず、噛み合わせが変化しやすいこと、食事や遊びに夢中になって、口の動きが雑になりがちなことなどが挙げられます。多くの場合、子供自身の高い治癒力によって、数日から一週間程度で自然に治っていくので、過度に心配する必要はありません。家庭でのケアの基本は、「清潔」と「低刺激」です。まず、食後は必ずうがいや歯磨きをさせ、口の中を清潔に保ちましょう。ただし、歯ブラシが患部に当たると痛がるので、優しく磨いてあげるか、痛みが強い場合は、ぶくぶくうがいだけでも構いません。食事は、傷口にしみないように、醤油やソース、ケチャップなどの調味料が濃いもの、オレンジジュースなどの酸っぱいもの、熱いものは避けましょう。おかゆやプリン、ゼリー、冷たいスープなど、喉越しの良いものがお勧めです。そして、最も大切なのが、子供が気にして傷口を指や舌でいじらないように、優しく言い聞かせることです。では、どのような場合に病院を受診すべきでしょうか。以下の点を判断基準にしてください。①痛みが非常に強く、食事や水分を摂るのを嫌がる場合。②出血が30分以上止まらない場合。③白い傷が10日以上たっても治らない、あるいはどんどん大きくなっている場合。④発熱や、手足の発疹など、口の中以外の症状も伴う場合(手足口病などの感染症の可能性があります)。受診する際は、まず、かかりつけの「小児科」か、子供の対応に慣れている「小児歯科」が良いでしょう。専門家に見てもらうことで、適切な薬を処方してもらえたり、親として安心できたりします。子供の「痛い」というサインをしっかりと受け止め、冷静に対処してあげましょう。
子供が口の中を噛んで白い!親が知っておくべき対処法