一度口の中を噛んでしまうと、なぜか、しばらくしてまた同じ場所を噛んでしまう。そして、そのたびに、痛くて白い口内炎ができてしまう。この、終わりの見えない不快なループに、うんざりしている人も多いのではないでしょうか。この悪循環には、実は明確なメカニズムが存在します。そして、そのメカニズムを理解することが、ループを断ち切るための第一歩となるのです。負のループは、このようにして生まれます。まず、①不注意や疲労などで、口の中の粘膜をガリッと噛んでしまいます。すると、②噛まれた部分の粘膜は傷つき、防御反応として炎症を起こし、少し「腫れ」ます。問題は、この腫れです。③腫れた粘膜は、普段よりも厚みが増しているため、上下の歯の間に、さらに挟まれやすい状態になります。そして、④傷が治りかけた頃に、食事や会話で口を動かした際に、この腫れた部分を、再び噛んでしまうのです。そして、また①の振り出しに戻る、というわけです。この悪循環を断ち切るためには、意識的、かつ物理的な対策が必要です。まず、意識的な対策として、「腫れているから、今は噛みやすい危険な状態だ」と、自分自身で認識することが大切です。そして、口内炎が完全に治るまでの数日間は、特に食事の際に、意識してゆっくりと、そしてできれば反対側の歯で噛むように心がけましょう。「ながら食べ」は、この時期、絶対に禁物です。次に、物理的な対策です。これは、腫れた粘膜を、歯の刺激から強制的にガードする方法です。最も効果的なのが、歯科医院で口内炎の治療を受けることです。レーザーを当ててもらうと、痛みが和らぐと同時に、傷の表面がコーティングされ、治癒が促進されます。これにより、腫れが早く引くため、再発のリスクを減らすことができます。また、市販の「口内炎パッチ(貼り薬)」を活用するのも良い方法です。患部に直接パッチを貼ることで、物理的なバリアとなり、歯が当たるのを防いでくれます。食事の前に貼っておけば、しみる痛みも軽減できます。この、意識的な注意と、物理的なガードを組み合わせることで、あなたを悩ませる負のループは、確実に断ち切ることができるはずです。
また噛んだ!腫れて白い口内炎になる負のループを断ち切る方法